自筆証書遺言の保管制度使ってみました

 自筆証書遺言の保管制度ができたので、自分の遺言書を書いて保管してきました。一連の流れと書き方なんかを書いてみようと思います。

 複雑な遺言や、相続争いを前提とした遺言の場合は、必ず弁護士に相談しましょう。簡単な内容でも身近な士業の人に簡単に相談すると安心ですね。
(ご相談いただければ紹介いたします)

0.自筆証書遺言保管制度のポイント

 2020年7月10日より自筆証書遺言(民法968条)を法務局に預けることができるようになりました。ポイントはこんな感じ。
 実際に行うときは、法務局のHPも確認しましょう

  • 法務局に保管してくれる
    →無くさない
  • 手数料が安い
    →保管時に3,900円で、年間保管料などはかかりません!
  • 死んだら指定した相続人や遺言執行者に遺言書が保管されていることを通知してくれる(死亡時の通知)
    →忘れない。ちなみに2021年度に住民票などのシステムと連携することを想定しているとのこと。すると、市区町村に届ければ法務局から連絡が自動で来るようになると。今のところは、法務局が死亡を把握するまでは通知はしてくれないそうです。
  • 誰かが遺言書を見たりすると、関係相続人に強制的に通知される(関係遺言書保管通知)
    他の相続人に即座に通知されるのは、デメリットになる場合もありそうです。公正証書遺言があれば・・・。(詳しくはごにょごにょ)

1.準備物

 準備したものは下記だけです。

  • 住民票(本籍がわかるもの)
  • 写真付き身分証明書(今回はマイナンバーカード)
  • 印鑑(実印でなくていい)
  • ペンと紙
  • 3900円

2.遺言書を書く動機

 簡単に私が遺言書を書く動機について書いておきます。(興味ない人は読み飛ばしてください)

 現状私の場合は相続人は、配偶者と長女2歳です。

 遺言書がない状態で私が死ぬと、長女は未成年なので特別代理人(家庭裁判所へのリンク)を選任して、長女の代理人と妻で遺産分割協議をすることになります。これがまず面倒そう。

 そして財産の半分は半強制的に長女に渡すことになります。私の財産は長女の教育資金等へとももちろん思っていますが、メインは私と妻の生活資金と考えています。

 そうすると、どっちにしても財産は妻に全て預ける以外の選択肢はないと考えました。(何億も財産が有れば別の選択肢もあると思いますが)

 特別代理人がいるということは、遺言書を書く以外に、妻にすべての財産を分ける手段はないということになります。そこで書きました。

 ちなみに遺留分の考慮も必要ですが、私の場合は金融資産ばかりなので大きな問題にならないかなと思っています。(不動産がある方はちょっとした問題になりますので要注意)

3.遺言書を書く

 遺言書は下記のように書きました。

遺言書

相続財産目録に記載の財産を含め、全ての財産を配偶者****(昭和**年**月**日)に相続させる。
この遺言の執行者として、配偶者****を指定する。

令和2年10月16日
三村雄一 印

 これだけ手書きで書いて、最後に印鑑を押しました。

 今回は、私が死んだときに手続きすべき財産がわかりやすいように、財産目録を作成しました。
 ちなみに財産目録はなくても大丈夫です。財産目録が面倒で遺言書を書かないのはもったいないと個人的には思っています。

 また、手続きがスムーズになるように遺言執行者もそのまま配偶者にしました。相続手続きを行うときに、相続人の印鑑を集める手間を省くことができます。

3.財産目録を書く

  2019年から財産目録はパソコンで作ったものの印刷でもよくなりました。なので結構自由な感じでワードに書いて、印刷しました。これに名前と印鑑を押印しました。

 細かい財産も他にもあるっちゃありますが、手続きしたほうがよさそうなものを中心にしています。下記をみていただければと思いますが。書き方もかなりフリーダムなことに気づいていただけると思います。

 また、財産目録とはいえない、司法書士さんの名前や、借金のことも書いてみましたが、特に指摘を受けることもなく受理してもらえました。これは便利。

一応サンプルにもなりませんが、私の書いた財産目録のワードファイルを置いておきます財産目録(ワードファイル)

これで遺言書の準備は完了!

4.申請書を書く

 当日もっていく申請書を書きましょう。ここの法務局のHPをご覧ください。「遺言書の保管申請書」とおいうところのPDFを印刷して、記載して持っていきます。

 わからないところは空欄にしておいて、窓口に人に教えてもらが良いと思います。(東京法務局は混雑しておらず、丁寧にご説明いただけました)

 印紙についても、法務局で購入可能です。

5.予約する

 あとは法務局に電話をして予約します。

 ネット予約もできるようですが、保管可能な法務局に制限もあるので電話をして、ついてに管轄や持ち物も確認してから行きましょう。

 申請書のことも質問してもよいと思います。

6.遺言を保管してもらう!

 さああとは、予約当日に遺言を保管してもらいましょう。

 私は九段下の東京法務局に行ってきました。

 国税不服審判所とかは何回か伺ったことがあり、同じ建物が法務局の本拠地だったとは知りませんでした。

 担当部署は8階でした。

 8階に行くと、小さな字で「遺言書保管窓口」の字が追加されていました。

 そのまま窓口までいって、簡単な書類チェックをうけて、書類を預けて待つことに。

 小さい字で、「印紙の購入はそれまでお待ちください。」の文字がありました。30~40分くらいは待ちました。

 そして呼ばれて手続き完了。次の書類をもらって終わりました!

 この書類は再発行ができないとのこと。家に帰って妻に渡しました。

 そういえば、遺言書は原本はもちろんコピーも返してもらえません。必要であれば写真やコピーは持っておいたほうがいいと思います。

 ではでは。あとは、何事もなかったかのように元気に生活しましょう!