column コラム

外国法人に払う報酬に源泉徴収すべきか問題

外国法人(香港)に支払う報酬に源泉徴収すべきか考える思考過程を垂れ流しておきます。

1.まずは源泉徴収のあらましを見る

 源泉徴収のあらましによれば、外国法人に支払う金額についても源泉徴収が必要なものがあるらしい。
(表3)【外国法人に対する課税関係の概要(網掛け部分が法人税の課税範囲)】P271
今回の私の事案は ④ 人的役務の提供事業の対価(法法138①四) の可能性がありそうだわい。

2.人的役務の提供事業の対価の範囲を調べる

所得税法施行令
(人的役務の提供を主たる内容とする事業の範囲)
第二百八十二条 第百六十一条第一項第六号(国内源泉所得)に規定する政令で定める事業は、次に掲げる事業とする。
一 映画若しくは演劇の俳優、音楽家その他の芸能人又は職業運動家の役務の提供を主たる内容とする事業
二 弁護士、公認会計士、建築士その他の自由職業者の役務の提供を主たる内容とする事業
三 科学技術、経営管理その他の分野に関する専門的知識又は特別の技能を有する者の当該知識又は技能を活用して行う役務の提供を主たる内容とする事業(機械設備の販売その他事業を行う者の主たる業務に付随して行われる場合における当該事業及び第二条第一項第八号の四ロ(定義)に規定する建設又は据付けの工事の指揮監督の役務の提供を主たる内容とする事業を除く。)
関連通達〔人的役務提供事業の所得(第6号関係)〕

 ふむふむ入るかなあ。

3.租税協定を見る

 今回は香港なので日・香港租税協定を読む。

 第七条事業利得
・外国法人の恒久的施設が日本にある場合だけ関係ありそう

 第十六条芸能人及び運動家
・今回私の事例はかかには該当しなさそう。

 第二十一条その他の所得
・これら以外であれば、外国法人は香港にしか課税権がなさそう。

4.結論

 結局、私の場合香港の外国法人に報酬を支払うについては、源泉徴収は必要なさそう。
 最初に租税条約(協定)読まないとね・・・。